思いつめたような顔で、ある日、日向くんが言うのです。
「カール、わたしたち、地球に優しく生きなくちゃいけません。」
「何言い出すんだいきなり。」
「…それは昨日のことでした!!」
いきなり複式呼吸で喋り出した日向くんに、カーランくんびっくりです。
「何だ?!」
「…いつものように貴方のいない夕方に…私はふと目をさましたのです。」
「ああ、冷房最強にして昼寝してたっけ。大学の試験も終わって夏休みだからって。 …ぐっすり寝てたから、起こさないで出かけたんだ。」
「暑い今年の中でも、昨日と言えばそれはそれは暑い一日。夕刊の時刻には光化学スモッグのかげろうで 太陽がドロドロに見えるほどだったと、私はあとであなたに聞いたのです ! 」
「えーと、いや、それはいいんだぞ、別に。私は『ここはクソ暑いが、家では日向が涼しい部屋で昼寝してるんだ』 と思えば結構気分的には涼やかだから。…気にするな。」
「まあ…カール。」手を胸の前で「お祈り組み」にしてちょっと感動の日向くん。「嬉しい...でも、それよりも 由々しき事態がおこっているのです。」
「ゆゆしき...?」
「カール ! わたしときたら、なんと、布団にもぐって眠っていたのです ! しかも、毛布と布団の、ニ枚です ! 」
「…」
「…」
「…そうか。じゃ、5度上げよう。…んで明日、プールか海へ行こう。夕刊バイトさんはいったから。 …帰りに簾と風鈴と、い草の座布団買ってこよう。風のある日は、非常口とベランダ少し開けよう。…犬猫が出られない程度に。」
「あと、かき氷作るやつも欲しいですv」
「ああ、ペンギンのやつな。」
…解決したもようです。んでもって、海行ったら、日向くんにひまわり飾られてしまいました。